環境に配慮したパッケージへの変更など、地球の健康に貢献

パスタ専門店やドレッシング、パスタソースなどでお馴染みの「ピエトロ」さん。脱炭素社会へ向けて、プラスチックの使用削減等、さまざまな環境配慮への取り組みを推し進めています。
どのような取り組みを行っているのか、またその効果などについて、SDGs推進室の長坂さんに伺いました。

まず、ピエトロさんについて教えてください。

はじまりは1980年、福岡市・天神3丁目の路地にオープンした一軒のレストラン「洋麺屋ピエトロ」でした。そこで、茹でたてのスパゲティを召し上がっていただくため、お客様に茹で時間をお待ちいただく間、サラダをお出ししていました。そのサラダにかけていたドレッシングが評判となり、お客様のご要望にお応えして販売を開始し、今では定番のドレッシングとなりました。ありがたいことに、2023年5月に累計出荷本数がなんと3億本を突破しました。今では、店舗事業に加え、商品事業としてドレッシングやパスタソース、そして冷凍商品なども販売しています。

プラスチックごみ削減の具体的な取り組みの内容は？

短期的な目標として、2025年末までに自社製品の包材や容器などを100％環境配慮型に切り替えていくことを目指しています。現在（2023年11月末時点）の進捗状況ですが、80.9%のところまできています。中でもメインとなるのが、定番の「ピエトロドレッシング280ml」シリーズと「おうちパスタ」シリーズのボトルに使用するプラスチックの約30％をバイオマスプラスチックに切り替えるという取り組みです。パッケージ印刷に使用するインキの一部も、バイオマスインキに変更しています。

取り組みの効果はいかがですか？

「ピエトロドレッシング280ml」シリーズは2022年4月から切り替えを行っていますが、年間約98㌧の石油由来のプラスチック削減や、ボトル1本当たり約12％のCO2排出量削減につながっています。同年6月から切り替えを開始した「おうちパスタ」シリーズは、年間約24㌧の石油由来のプラスチック削減、ボトル1本当たり約12％のCO2排出量削減につながっています。

その他の取り組みについても教えてください。

自社レストランやショップなどで使用するレジ袋を、食用に適さない国産のお米を原料とした「ライスレジン」配合のレジ袋に切り替えています。また、レストランなどの店舗では、さらにサラダをおいしく召し上がっていただけるように、野菜がつかみやすく、エコな素材である竹箸を使用し、ストローは植物性由来の原料を30％使用しているものを導入しています。ほかにも、キッズメニューを提供している店舗でお子様にプレゼントしているおもちゃを、プラスチック製から紙製に替えたり、レトルト製品の袋に使用しているPETをリサイクルPETに変更するなど、プラスチック使用量や二酸化炭素排出量の削減につながるような取り組みを少しずつ進めているところです。

プラスチックごみ削減の取り組み以外にも、冷凍商品やレトルトパスタソースの紙製の外箱などの素材を、「FSC認証」（環境や社会に対して持続可能な森林管理のもと作られた製品を認証する制度）取得のものへ順次切り替えています。

さらに社内的な取り組みとして、名刺に紙ではなく、石灰石から生まれた環境にやさしい素材「LIMEX（ライメックス）」を使用していて、紙を製造する際に必要となる水などの資源の利用を抑えることができています。

取り組みに対して周囲の反応は？

株主総会の際、先ほどお話しした「ライスレジン」配合のレジ袋に切り替えるなど、弊社が環境問題に取り組んでいることを知った株主様が、「ほかには何かありませんか？」と、とても興味を持ってくださいました。単に物を売るだけではなく、価値を添えた企業の活動に共感していただきました。

また、就職活動を行っている学生さんは弊社のホームページを見てくださっていて、SDGsに関する質問をよく頂きます。「ピエトロ＝レストラン・ドレッシング・パスタソース」ではなく、環境への取り組みにも目を向けてくれているのはありがたいですね。

最後に、今後の計画や目標をお聞かせください。

自社製品の容器や包材もまだまだ改善すべきところはあるので、2030年を目標に、自社製品をさらに効果の高い100％環境配慮型の製品にしていきたいです。もっと見直しができるところについては、より深めていきたいと考えています。

例えば、本当に小さな取り組みですが、数年前からオフィスで飲み物を飲む際は、プラスチックのカップを使わず、それぞれのマグカップを使用しています。また、海岸の清掃や天神のオフィス周辺の清掃活動も行っています。こうしたことも含めて、継続的に企業的な価値を向上できるような取り組みを日々模索中です。一つ一つは小さな取り組みですが、その小さな取り組みをコツコツ続けていくことで点がつながって線になり、その輪も広がっていくはずです。 私たちピエトロは、「しあわせ、つながる」をテーマに、お客様、働く私たち、社会の３つが未来もしあわせでいられるように、そして未来を担う子どもたちのために、私たちができることを考え、ピエトロらしいSDGsに取り組んでいます。今後も全社一丸となって、地球の健康に貢献していきたいと考えています。