マイ容器持参で使い捨てプラ容器削減！

オーガニック＆国産無添加商品の量り売り専門店

福岡市中央区の唐人町商店街にある量り売り専門店「ハカッチャオ!!」さん。オーガニック食品をメインとした量り売り専門店です。マイ容器持参で、ほしい食品を必要な量だけ購入してもらうという、今注目のお店です。お店を始めたきっかけや、お客様の反応などを、代表の本田さんに伺いました。

まず、HAKACCIAO!!（ハカッチャオ!!）さんについて教えてください。

主にナッツ類とドライフルーツ、パスタ等の量り売り専門店で、2021年3月にオープンしました。取り扱っているのは、オーガニック食品をメインとして、あとは厳選した国産品です。無添加、無着色で安全な商品のみを提供して、お子様にも安心して食べて頂けるオーガニックのグミやチョコ、クッキーなどのお菓子も量り売りで販売しています。食品以外にもエコ雑貨もあります。現在、唐人町本店とマリノア店、福岡PARCO店の3店舗を展開しています。

プラスチックごみ削減の内容は？

少しでもごみをなくしていくことを目標に、袋や容器などの使い捨てプラスチック製品を使わないというのがハカッチャオの一つのキーワードになっています。お客様には、まず紙袋に好きな商品を好きな量だけ入れていただき、重さを量って買っていただきます。あとは、お店で購入したビンか、お客様が持参したビンや繰り返し使えるマイ容器などに商品を入れて持ち帰っていただきます。マイ容器持参の場合は、5％オフになります。

このようなお店を始めようと思ったきっかけは？

もともとITの仕事をしていましたが、そろそろ新しいことをやりたいと考え、いろいろとアンテナを張っていた時に入ってきたのが、プラスチックごみやフードロスの削減にもつながる、このバルクショップ（マイ容器持ち込みの量り売り店）というスタイルでした。

ドイツなどは環境への取り組みがとても進んでいますが、日本ではようやくプラスチック製買物袋を有料化するかどうかという時期で、さらにコロナ禍で家庭ごみが大幅に増えました。買ってきたものは、どれも過剰包装。どうやったらごみを減らせるのか。いきなりゼロウェイストは無理ですが、環境のことを考えてできることからやろうと。それが、できるだけ家庭にごみを持ち込まない、このスタイルのお店だったんです。どうせなら環境先進国ドイツをお手本にしようと、お店の設計からすべて自分で勉強して自分でやりました。オーガニックのお店は結構ありますが、オーガニックで量り売りというのは珍しいと思います。

取り組みの効果はありましたか？

環境問題に対する意識の高いお客様も結構増えてきて、私どもの考えに賛同し、マイ容器を持参してくださいます。うちでは、搾りたてのピーナッツバターや国産蜂蜜も量り売りしていますが、この二つには無料でビンをお付けしています。次に購入する際、そのビンを持って来ていただければ5％オフになります。

こうしたことがプラスチックごみの削減につながっているのと、もう一つ大きいのは食品ロスの削減です。それが、唐人町商店街でこのお店をやろうと思った一つの理由でもあります。この商店街は年配のお客様が多く、大きな袋で買っても、食べきれない。おいしくても、残したものは廃棄されます。その点、うちのお店は1グラムから買えるようにしています。例えばかぼちゃの種なら、2粒3粒でも構いません。また、無農薬のお米や落花生、イリコ、どんこなども量り売りしていますので、本当にいる分だけ買って、食べていただいたらいいんです。

プラスチックごみ削減に関して、そのほかにやられていることは？

「stasher（スタッシャー）」というプラスチックに代わるプラチナシリコンでできたジップ式のフードコンテナや、「stojo（ストージョ）」という折り畳んで持ち運べるタンブラーなどのマイ容器も販売しています。うちのようにマイ容器持参なら割引、というお店がもっと定着してくるといいなと思います。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

ハカッチャオは、小さいながらもオーガニック食品や九州一円の本当にいいものを量り売りで買えるお店です。こうしたバルクショップに興味を持って賛同してくれるお客様や、環境について考えてくれる子どもたちをもっと増やしていきたいと思います。それが、プラスチックや食品ロスの削減につながり、ひいては自分たちにできる形で地球環境保護に貢献できればうれしいですね。