アサヒビール株式会社 九州統括本部
福岡市中央区天神1-1-1 アクロス福岡7F
「森のタンブラー for 福岡ソフトバンクホークス」
「アサヒビール」さんは、「福岡ソフトバンクホークス」さん、福岡県と連携して、使い捨てプラスチックごみ削減の推進に取り組んでいます。取り組みを始めたきっかけや取り組みの内容などを、九州統括本部営業企画部の田中さんに伺いました。
まず、今回の取り組みを始めたきっかけから教えてください。
福岡県とアサヒビールが2021年に締結した包括提携協定の一環として、県からプラスチックごみ削減の取り組みができないかという提案をいただいたのが始まりです。打ち合わせの中で、弊社のグループ会社であるアサヒユウアス株式会社が開発した「森のタンブラー」という商品を使った取り組みを福岡ソフトバンクホークスさんと一緒にできればといったアイデアが出て、そこから実現へ向けて動きました。
プラスチックごみ削減の内容は?
「森のタンブラー」を福岡PayPayドームでのビールの提供に使用することで、使い捨てプラスチックカップの使用を削減しています。「森のタンブラー」は、“使い捨て”という消費行動自体を根本的に変えることを目標として、2019年にアサヒとパナソニックさんが共創した、リユースできるエコタンブラーです。植物原料を55%活用していて、日本各地の間伐材などもったいない素材をアップサイクルして作っています。今回、この「森のタンブラー」に、福岡ソフトバンクホークスの選手が練習や試合で使って折れてしまったバットの中身を一部使用して開発したのが、「森のタンブラーfor福岡ソフトバンクホークス」です。福岡PayPayドームの弊社販売店で、ビールとセットにして2,200円(税込)で販売しました。「森のタンブラー」でおかわりをすると100円引きにすることで、プラスチックごみ削減が進むように工夫したこともポイントです。
取り組みの効果は?
3月31日から福岡PayPayドームで行われた開幕3連戦は、弊社の協賛試合ということで、「森のタンブラーfor福岡ソフトバンクホークス」をビールとセットにして、弊社売店で1000セット限定販売しました。初めての試みで、売れ残ったらどうしようと不安もありましたが、多くのお客様にお買い求めいただき、3日目の試合開始前には完売したほどです。開幕3連戦で、おかわりも含めて2000杯ほどのビールを提供させていただきました。取り組みの効果としては、福岡PayPayドーム内のアサヒビール販売実績(直営の売店および球場内の売り子が販売した実績)において、7.7%の使い捨てプラスチックごみの削減につながりました。総試合数64試合でのビールセット+おかわりの杯数が、計15,839杯(約16,000杯)でした。使い捨てプラカップを1個減らすと、CO2排出を70g削減するため、約1,108kg削減となります。
お客様の反応はいかがですか?
開幕戦のときにお客様にインタビューさせていただきましたが、例えば「プラスチックカップよりもおいしい」「折れたバットを使っているので特別感があってうれしい」「デザインがいい」「こういう環境に配慮したエコな取り組みはどんどんやってほしい」といった声がありました。「森のタンブラー」を使っておかわりをしていただければ、その都度、ビールを100円引きでご購入いただけるのも、お得感があって好評だったようです。味については、「森のタンブラー」の内側は一見ツルツルですが、実は植物繊維由来の細かな凹凸があります。この凹凸がビールの泡をきめ細かくしてくれ、まるでサーバーで注いだような極上泡が楽しめます。そのため、ビールをよりおいしく飲んでいただけます。また、デザインを決める際、いろいろなアイデアや意見が出て難しかったのですが、「デザインがいい」という声が聞けてうれしかったです。第2弾では、タンブラーの表面に福岡ソフトバンクホークスの2023年度のスローガンである「鷹!鷹!鷹(おう!おう!おう!)」のメッセージを刻んでいます。
最後に、今後の展望をお聞かせください。
この取り組みは、弊社と福岡ソフトバンクホークスさん、福岡県の3者がタッグを組んで実現しました。まだ1年目ですが、折れたバットを使っているというプレミアム感とビールをさらに美味しくするアップサイクル商品であるということを訴求して、今後、定着させていければと考えています。プレミアム感とビールのおいしさ、お得感でお客様に喜んでいただき、プラスチックごみ削減につながって環境にもいい、そんな素晴らしい取り組みだと思っていますので、より多くの方に知っていただきたいです。
会社・店舗情報
アサヒビール株式会社 九州統括本部
- 住所 福岡市中央区天神1-1-1 アクロス福岡7F
- ホームページ https://www.asahibeer.co.jp/