イチオシ協力店

INTERVIEW

さかなやうおまさ（株式会社ボーテックス）

久留米市津福本町1719-9

地球にやさしい容器へ切り替えたことで信用度がアップ

魚屋直営の刺身や魚惣菜を取り扱うテイクアウト専門店「さかなやうおまさ」さん。こちらの店舗では、寿司・お刺身のプラスチック容器やお持ち帰りの寿司容器を、バイオマスプラスチックや再生プラスチック製のエコトレーへ切り替えたそうです。
そのきっかけや切り替えたことによる変化などを、堀江社長に伺いました。

まず、プラスチック代替品に切り替えたきっかけから教えてください。

私たちは魚屋なので海と密接な関係にあるため、海のプラスチック問題については前々からずっと気にかけていました。永続的なサービスの提供を目指すために、小さなことでも何か自分たちにできることはないかと考えたことがきっかけです。
お持ち帰り用の袋は以前からバイオマス素材のものを使っていましたが、2022年4月にテイクアウト専門店「さかなやうおまさ」のオープンに合わせて、プラスチック容器からバイオマスプラスチックや再生プラスチック製のエコトレーに切り替えました。

切り替えたのは何種類ほどでしょう？

切り替えた容器は、お弁当容器・お刺身用の平型・サラダや惣菜にも使えるボウル型の3種です。一番ニーズが高いものから、地球にやさしい容器に切り替えを行いました。
他にも、お刺身や握りにも使える容器として、撥水加工された紙トレイも導入しています。この紙トレイには仕掛けがあって、蓋がぬり絵になっているんです。これが、小さなお子さんにも地球環境のことを考えるきっかけになればいいなと思っています。

コストはどのくらいかかりましたか？

どうしてもバイオマスプラスチックになると、プラスチック製品よりも単価が30％ほど上がってしまうんです。例えば10円だったものが13円とか。
それでも、コストより「自分たちでできること」から環境保全に取り組むことが重要でしたので、使い方を工夫することにしました。私たちは、飲食業・惣菜業・鮮魚の卸業も行っていますから、それぞれの店舗でも使えるような汎用性の高い容器を探しました。

マイ容器を持参するお客様への対応は？

実はコロナ禍前より、少しでも地域の皆様の生活の役に立ちたいという思いから、「おうちでうおまさ」というテイクアウト事業を行っていました。例えば朝、出勤前にお皿などの器をお預かりし、その器に料理を盛りつけて仕事帰りにお渡しすれば、そのまま食卓に出せます。そういうご利用も結構ありましたね。手前みそですが、うちの料理はおいしいと自負しているので、お気に入りの器にきれいに盛り付けた状態で食べていただきたいし、その方が気持ちの豊かさも満足感も違うと思います。最近は、ご家族の誕生日や記念日などの特別な日に持参した器にプロの盛り付けで、というご要望も多いですね。

マイ容器の持参はプラスチック容器削減だけでなく、私たちが何よりも大切にしている「お客様とのつながり」を深めるためにも役に立っています。今は人と接することなく何でも手に入る時代になっていますが、お客様との何気ない会話の中から、今、お客様が何を必要としているかを知ることもできます。それが、今後の環境保全の取り組みにつながっていくかもしれません。

プラスチック代替品に切り替えた後のお客様の反応は？

率直に喜ばれています。「ちゃんとされてますね」と、お声がけいただくこともありますし、「家庭からプラスチックごみを出すことに罪悪感があったから、それが軽減された」と、おっしゃられるお客様もいらっしゃいますね。私たちの企業としての取り組みに賛同していただいているな、というのは感じます。

プラスチック代替品に切り替えたことで、どのようなメリットを感じていますか？

一番は、信用度が上がったように感じます。環境保全に取り組んでいる姿勢が伝わると、お客様にも「ちゃんと取り組んでいるお店だから、ここの商品は安心安全」と思ってもらえているようです。お客様との会話のきっかけにもなるので、コミュニケーションツールにもなっていますね。
コスト以上のものを生んでいると実感しているので、たくさんの企業やお店で、この活動が広がっていくといいなと思っています。